days

妄想デート、moimoi_azkのことばで。

day5

少しガタつくベンチに座って、あなたを待つ。朝のしんとした空気に背筋も伸びる。リュックの中の持ち物の確認は10分前にしたし、あなたが勧めたガイドブックの要所も今さっきチェックしてポケットにしまった。なので背筋を伸ばしてあなたを待つだけなのである。あなたと遠出するのはこれで3回目、あなたの事まだまだ知らないところも多くて、だからこそ旅の途中で見つけるのが楽しみで。色々な思いを巡らすことができる、ホームでの待ち合わせもそんなに悪くはない。突然後ろからぽんと頭に手が置かれる。待たせましたか?と少し申し訳なさそうにするあなた。いいえ、わたしが15分早く着いたから。だって今日は遠くの海を見に行くんだもの。